看護師は高給取り?給料・年収と手取りの違いを解説

看護師

この記事では、看護師の給料・年収や手取りに関する解説をしています。

看護師は高給取りなのか

看護師は時折、「高給取りだ」「医療従事者は給料が高い」と言われることがあります。
しかし、まったくそんなことはありません。その理由も含めて解説していきます

看護師の平均年収と手取りはいくら?

看護師の平均年収は約508万円ですが、実際の手取り額はこれよりも少なくなります。手取り額とは、税金や社会保険料などを差し引いた後に受け取る金額のことです。平均年収508万円の場合、手取りは年間約400万円前後と見込まれます。なぜこの数字が重要かというと、手取り額が実際の生活における収入であり、家計の計画を立てる上での基本になるからです。看護師という職業の収入の基準を知ることで、現在の給与水準や他職種との比較がしやすくなります。

職種平均年収(万円)平均手取り(万円)
看護師508400
助産師550430
保健師520410
准看護師400320

この表からも分かるように、看護師の平均手取り額は他の看護関連職と比較しても安定した水準にあります。しかし、決して贅沢な生活ができるわけではありません。物価高やインフラ料金の値上げなど考えると安心できる額面ではありませんよね。
また、この表の値はあくまでも全国的な平均値であるため、若手看護師や夜勤をしていない看護師となると実際はこれよりも少ない給料の看護師さんもたくさんいます

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看護師の年収・給料の内訳と手取りへの影響

看護師の年収は、基本給、夜勤手当、残業代、そしてボーナスから構成されています。以下は、平均的な看護師の年収の内訳と手取りに影響する要因です。

項目平均金額(万円)手取りへの影響(%)
基本給350約70%
夜勤手当80約15%
残業代40約8%
ボーナス100約20%

基本給は毎月の安定した収入で、経験年数やスキルに応じて変動します。夜勤手当は夜間の勤務に対して支払われる特別手当で、看護師の収入の重要な一部です。残業代は、勤務時間が規定を超えた場合に追加される収入です。ボーナスは年に数回支給され、病院や施設の経営状況に依存します。これらの内訳が合わさって、看護師の年収が形成されますが、社会保険料や税金などが差し引かれるため、手取り額は大幅に減少します。

新卒看護師の初任給と手取り額

新卒看護師の初任給は他の職種と比較しても安定しており、平均的には年収300万円から400万円程度です。新卒1年目の手取りは約240万円から320万円程度になります。以下は新卒看護師の年収内訳と手取り額の例です。

項目平均金額(万円)手取り額(万円)
基本給250200
夜勤手当3024
残業代2016
ボーナス5040

新卒看護師はまずは基礎を学びながら経験を積み、その中で徐々に収入が上がっていくのが一般的な流れです。しかし、手取り額が想像より少ないと感じることも多く、生活費とのバランスを考える必要があります。

看護師の年収の違い:年代・施設規模・都道府県・男女別

看護師の年収は様々な要因で変動しますが、実際の手取り額も大きく異なります。以下は、年代別、施設規模、都道府県別、男女別での年収と手取りの違いです。

年代別の年収と手取り

年代平均年収(万円)平均手取り(万円)
20代400315
30代450350
40代500400
50代550440

年収は50代後半でピークを迎え、経験が豊富な看護師ほど高い収入を得る傾向がありますが、税金や保険料も増加するため、手取り額の増加は限られることがあります。

施設規模別の年収と手取り

施設規模平均年収(万円)平均手取り(万円)
小規模施設450360
中規模施設500400
大規模施設550440

大規模な施設で働く看護師はより高い年収を得ることが多いですが、手取りに影響する要因も多く、必ずしも年収の差がそのまま手取りに反映されるとは限りません。

都道府県別の年収と手取り

都道府県平均年収(万円)平均手取り(万円)
東京都580460
大阪府550440
福岡県500400
北海道480380

地域による違いも大きく、都道府県別では最大で約152万円の差が見られますが、生活費や物価の違いも考慮する必要があります。

男女別の年収と手取り

性別平均年収(万円)平均手取り(万円)
男性520420
女性500400

男性看護師の方が平均年収がやや高めである傾向がありますが、手取り額でも同様の差が見られます。

看護関連職の年収比較と割に合うかどうか

看護師以外の看護関連職の年収も比較してみましょう。割に合うかどうかを考える際、手取り額と業務の負担も重要な要素です。

職種平均年収(万円)平均手取り(万円)割に合うか(主観)
助産師550430高い責任に対してある程度割に合う
保健師520410ワークライフバランス良好
正看護師508400業務負担に対してやや厳しい
准看護師400320給与面での不満もあり

助産師や保健師は看護師よりも年収が高い傾向にあり、特に保健師はワークライフバランスが良いため、割に合うと感じる人が多いです。一方で、看護師は業務負担が多い割に手取り額が低いと感じるケースもあります。

他職種と比べた看護師の年収と手取り:割に合わないと感じる理由

看護師の年収は他職種と比べても安定しており、比較的高い水準にありますが、業務の過酷さに対して「割に合わない」と感じることも少なくありません。

職種平均年収(万円)平均手取り(万円)割に合うか(主観)
看護師508400業務の過酷さに対して割に合わない場合が多い
介護士350280責任に対して割に合わない
教師550440責任が重いが安定した収入
事務職400320負担に対して安定

看護師は夜勤や緊急対応など、身体的・精神的な負担が大きく、給与に対して「割に合わない」と感じる人が多いです。特に夜勤手当が収入に占める割合が大きいことから、日勤のみの場合は手取り額が大きく減少することも要因です。

看護師の生涯年収と手取り額

看護師の生涯年収は約2億1957万円とされていますが、手取りで考えると約1億7000万円程度です。以下は、生涯年収と手取り額を構成する各要素です。

項目生涯総額(万円)手取り総額(万円)
基本給1億50001億2000
夜勤手当30002400
残業代20001600
ボーナス19571560

看護師のキャリアは安定性が高い反面、手取り額が少なく感じられる場合もあります。業務負担や労働環境を考慮し、生涯を通して「割に合う」かどうかを見極めることが重要です。

看護師が高収入を得られる職場の特徴と手取り額を最大化する方法

看護師が高収入を得られる職場にはいくつかの特徴がありますが、手取り額を最大化することも重要です。

特徴詳細手取り額最大化のポイント
看護経験の加算経験を給与に加算してくれる職場経験年数を積むことが重要
夜勤手当の高額夜勤手当が高い施設夜勤の頻度を増やす
大規模病院大規模な病院は給与が高い傾向手当が多くなることを確認
高度医療高度な医療技術が必要な現場スキルを磨き専門性を高める
美容クリニック特殊なスキルが求められる環境個別の技術に特化する

これらの特徴を持つ職場では、通常の看護業務に加え、特殊なスキルや経験が求められるため、その分給与も高くなります。手取り額を増やすためには、税金対策や手当をしっかりと確認することが重要です。

看護師が年収・手取り額アップを目指す方法

看護師が年収アップを目指す方法として、以下の手段が挙げられます。手取り額を増やすためには、税金や保険料を考慮した計画が必要です。

方法詳細手取りアップのポイント
夜勤回数を増やす夜勤手当で収入を大きく押し上げる健康管理を怠らないこと
資格取得専門的な資格取得により昇給の機会を増やす資格取得手当を確認する
管理職への昇進管理職に就くことで基本給が増加税金の負担を把握しておく
高収入の職場に転職給与水準が高い職場を選ぶ給与の内訳をしっかりと確認する

適切なタイミングでキャリアの選択を行うことで、手取り額を含めた収入を向上させることが可能です。

看護師の年収に関するよくある質問:手取りと割に合うか?

Q1. 看護師の手取りはどのくらいになりますか?

看護師の手取り額は、平均年収508万円に対して約400万円前後となります。税金や社会保険料の影響で、額面よりも手取り額は大きく減少します。

Q2. 看護師の業務は年収に対して割に合いますか?

多くの看護師が「業務の過酷さに対して年収が割に合わない」と感じることがあります。特に夜勤や残業が多い場合、手取り額に対する労働負担が重いと感じるケースが多いです。

Q3. 手取りを増やすためにできることは?

夜勤回数を増やす、資格取得によって昇給を目指す、税金対策を行うなどの方法があります。また、給与の高い職場への転職も手取り額を増やす手段の一つです。

今の職場より給料アップを目指しているかたは転職エージェントの使用をおすすめします。

11. まとめ:看護師の手取り額とキャリアのバランスを考える

看護師の年収は、様々な要因で決まります。平均年収は508万円ですが、手取り額は約400万円です。新卒看護師から経験を積むにつれ、年収は増加しますが、手取り額が想像より少ないこともあり、業務負担とのバランスを見極めることが重要です。高収入を得るためには、特定の職場を選んだり、夜勤や資格取得によるスキルアップが必要です。生涯年収も安定していますが、業務の負担と給与のバランスを見ながら、割に合うキャリア形成を目指しましょう。

以下の情報を基に、看護師としてのキャリアをどう築いていくかを考えてみてください。表を参考に、どのような職場やキャリアアップの方法が自分に合っているのかを検討することで、さらに収入と手取り額を向上させる可能性があります。

12. 次のステップ:あなたのキャリアプランを考える

看護師としてのキャリアアップには、多くの選択肢があります。給料アップを目指すならば、まずは自分の希望する職場環境やライフスタイルに合った方法を選びましょう。夜勤回数を増やすことで一時的に収入を増やす方法や、管理職を目指してキャリアを積む方法、専門資格を取得して専門性を高める方法など、自分の状況に合った選択肢を検討してください。また、転職エージェントやキャリア相談サービスの活用もおすすめです。手取り額の増加を考慮しながら、バランスの取れたキャリアプランを築いていきましょう。

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